オンライン採用における、インターンシップ【フロー設計編】
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はじめに
2020年にコロナが日本国内でも蔓延し始め、2022年卒採用からオンライン/WEBでの新卒採用・インターンシップが本格化しました。当初、これまで実施していた対面形式でのインターンシップをいかにオンライン化するかが、各企業の人事ご担当者様のお悩みとなっておりました。あれから2年が経過し、企業・学生ともにオンラインインターンシップ・オンライン採用が定着し、一長一短はございますが、企業・学生の双方が「納得できる新卒採用のあり方」を模索されている企業様も増えてまいりました。本稿では、「オンライン採用における、インターンシップ」について、各回のテーマに合わせて、当社ノウハウと共にお送りします。初回の今回のテーマは「フロー設計」です。
最も印象付けたいポイントはどこですか?
まず貴社のインターンシップの中で最も印象付けたいポイントはありますでしょうか?例えば、インターンシップのプログラムコンテンツそのものでしょうか?先輩社員座談会で、より職場の雰囲気を伝えるところでしょうか?あるいは、インターンを一通り実施した後の、人事ご担当者様との面談でしょうか?
この最も印象付けたいポイントをどこに設定するか、またそのポイントが何か、ポイントは学生にどのように伝わっているか?を考えることがとても大切です。また、「企業様が学生に印象付けたいポイント」と、学生が「企業から知りたい内容、満足できるインターンシップの内容」が一致しているか?ということも考える必要があります。
マイナビの調査(*)においては、文系・理系ではインターンシップにおける満足度の高いポイント・コンテンツが異なっています。
文系では「楽しかった、面白かった」、理系では「自分に合っていると感じた」となります。文系では、仕事そのものが「面白いものであるか」を当日のプログラム設計や社員様の様子から判断していることが伺えます。また、理系ではこれまでの自分の勉強や研究の成果を活かすことができる環境かどうかを判断しています。これは年々変化することにもなりますので、注意が必要です。
調査データ マイナビ2022年卒 入社半年後調査(2022年10月25日~2022年10月31日)
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2023/01/s-hantoshido-22-1-001.pdf
P10 図20、21
最も印象付けたいポイントが設定できたところで、具体的にフロー設計に移りたいと思います。
複数回(日)学生と「会う」ことを前提にフロー設計を!
ここで一つ質問ですが、貴社のインターンシップは、インターンシップ期間で何日学生と接点を持つことになっていますでしょうか?実はコロナ前のインターンシップと、オンライン採用におけるインターンシップで大きく異なったのが、このインターンシップにおける「接触回数(日数)」の違いです。
コロナ前のインターンシップにおいては、1週間以上の長期インターンシップか、1dayのインターンシップという期間の二極化がございました。学生は拘束時間が長いが、たくさん経験することの出来る長期型、半ばオープンカンパニーレベルで、ちょっと企業に触れてみる感じの短期型というイメージを持っていました。
一方、コロナの影響もあり、1.長期型インターンが感染状況の懸念から実現が難しい企業が出てきたこと、2.これまで対面で実施していインターンを容易にWEB/オンライン化出来なかったこと、3.企業側がオンラインのつなぎとめ施策が構築できなかったこと、などの主な要因から、インターンシップを諦める企業様も多くいらっしゃいました。
そこで、当社がコロナ初期からお客様にご提案しておりました、オンライン採用でのインターンシップの設計フローの一例は下記の通りです。
ナビ・HPエントリー
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インターンシップ事前説明会・企業説明会
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インターンシッププログラムDay1(オンラインワーク・課題設定型)
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インターンシッププログラムDay2(オンラインワーク・課題提出型、VR/オンライン職場見学など
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インターンシッププログラムDay3(職場見学、オンライン座談会)
↓
インターンシップアフターフォロー面談(人事or先輩社員との個別面談)
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インターンシップアフタープログラム(業界研究会、事例検討会、キャリアアップ相談会など)
★Point★
1.インターン全体を通じて複数日会えるように設計されている
2.各回のフロー間は2週間~3週間程度に設計されている
3.必ずアフターフォロー面談や社員座談会が設定されている
この3つが基礎ポイントです。
例えば、1Dayインターンを行っていた企業様でも、1日のプログラム内容をいくつかの項目に「分割」し、それを複数日で設定してもOKです。狙いとしては、長時間の拘束時間よりも、単純接触効果による魅力づけです。下記事例もご参考にしてください。
アンケートの有効活用
また、貴社のインターンシップにおいては、学生参加後に学生に対してアンケートは取得されていますでしょうか?コロナ過でのオンライン採用におけるインターンシップにおいては、経済市場・感洗状況の変化を受けやすく、プログラムの修正が余儀なくされます。この際に参考になるのが、学生自身の「声」になります。貴社のインターンシップに参加した学生が、貴社に対してどのような印象を持ったのか?満足している点は何か?もっと聞きたかった点は何か?を把握・分析し、次のインターンシップに活かすことが重要です。
学生アンケートにおいて、聞いておきたい質問がございます。それは、
「『インターンシップ以外に、当社と○○したい!』ここに当てはまる○○をご自由にお書きください。」です。インターンシップアンケートはともすれば、企業側の「結果の自己満足」にしかならないとも取れます。貴社のインターンシップについて、学生とより「建設的な意見交換」ができる質問を用意することで、学生の望むインターンシップへと近づけていきましょう。
学生が「選択できる余裕がある」、コンテンツと日程の展開
最も印象付ける点も準備し、複数回会えるようにフロー設計もしましたが、学生が選択できるほど、日程・コンテンツが用意出来ないと、学生もなかなかインターンシップに足を運んでくれません。職種別採用・JOB型採用も大きく取り上げられる中、インターンシップコンテンツを拡充する企業や、複数コースの設定をされる企業も増えました。もし、プログラミング1weekのコースが参加できなくても、セールスの3daysには参加したいや、コースの途中で1日離脱しても、後日別のコースに参加できるなど、「学生側に選択権」がちゃんとありますよ!とお伝え、準備することで、「より柔軟な対応・フレキシブルな対応ができる会社」という印象を与えることも可能です。人事のご担当者様が一度、自社のインターンシップに参加した際に、学生目線では自社はどのように見えるのか?を確認いただき、オンライン採用におけるインターンシップのフロー設計を見直していただければと思います。
採用総研でもお客様のご要望に合わせて、インターンシップのフロー設計のお手伝いをしています。まずご相談から始めたいでもOKです。お問合せもお待ちしています。
*インターンシップの準備に関するチェックリストもご準備しておりますので、こちらもご参照ください!
採用総研ではその他お役立ち資料を用意しております。
*オンライン採用におけるインターンシップシリーズはこちらから(全4回)
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