【リクルーター制度とは?】導入するメリット・デメリットについてご紹介!
新卒採用におけるリクルーター制度とは、主に選考を受けにきた学生のサポートをする役割のことを指します。特に市場的にも新卒採用成功が難しくなっている昨今において、リクルーター制度の重要性は増す一方です。
本記事では、リクルーター制度の基礎から導入のメリット・デメリット、実際に導入にするべきかどうかの必要性に至るまでご紹介いたします。
目次[非表示]
- 1.リクルーター制度とは
- 2.リクルーターの役割と活動内容
- 3.リクルーター制度のメリット・デメリット
- 3.1.■導入するメリット
- 3.1.1.学生にとって社会人の中で一番近しい存在になることができる
- 3.1.2.入社後のミスマッチを防ぐことができる
- 3.1.3.採用の効率化を図ることができる
- 3.2.■導入するデメリット
- 3.2.1.相性によっては学生の志望度が下がる
- 3.2.2.導入までのハードルが高い
- 3.2.3.かなりのマンパワーが必要になる
- 4.リクルーター制度の必要性
- 5.まとめ
リクルーター制度とは
リクルーター(recruiter)とは、新卒採用において「選考を受けにきた学生の相談に乗り、入社までサポートにするといった役割を担う人」を指すことが多いです。
企業によってリクルータを務める社員は異なりますが、一般的に「学生と同じ高校・短大・大学の出身者、現場の若手社員」などが役割を担います。
学生と共通点がある社員をリクルーターとして起用した方が、学生が置かれている状況や悩み・ギモンへと寄り添えることが多く、より高い効果を発揮しやすくなります。
リクルーターの役割と活動内容
主な役割や活動内容は下記です。
■ 企業への理解促進と自社の魅力を伝える
採用活動内において、企業(自社)への理解を深めてもらうことは非常に重要です。
特にコロナ禍になり、WEBでの採用活動が主流となったこともあり、企業理解は以前と比べ、難易度が上がりましたよね。ここに不便さを感じる企業様が多いのではないでしょうか。
「ぜひ採用をしたい!」と思う学生がいたとしても説明会だけですべての情報・魅力を伝えきるのは難しいですよね。
そんな時、説明会や選考とは別のタイミングで、足りない情報を伝えたり、より企業(自社)に興味を持ってもらうためにリクルーターは存在します。
情報・魅力を伝えるためのポイントは、
学生の志向性(入社決定要因など)に合わせて、伝える内容を変えることです。
学生によって、
・一緒に働く人(社風、人間関係)
・福利厚生
・給料
など、重要視するポイントは異なり、こうした学生に合わせたフォロー・伝え方をすることで、学生の入社率を高める働きかけをします。
■ 学生の悩み(就職活動やキャリアプランなど)の相談相手になる
主に、選考とは関係がない面談の中で、
・自己分析の手伝い
・キャリアプランを立てるサポート
・就職活動で迷っていること
等を気軽に話す場を設け、学生の悩みや不安解消のサポートをします。
形式ばった選考ではない場の方が、学生もホンネを話やすく、そうした悩みに真摯に対応することで学生に安心感を与えることができ、選考の進捗率や内定承諾率を上げる役割を持ちます。
■内定後、入社までの悩み・不安を解消する
リクルーターには、「自社が内定を出した学生からの辞退を防ぐ」という役割もあります。
そのためにも、内定学生が「一体何に悩んでいるのか」を把握する必要があります。
そうした学生の悩みを迅速に把握することももちろんですが、
学生からの要望によっては、
・会社見学
・先輩社員との座談会
・内定者懇親会
・人事との面談
等の場を設けることも必要となってきます。
こうしたタイミングでの対応は、会社への印象を大きく左右しますので、非常に重要な意味を持ちます。
リクルーター制度のメリット・デメリット
ここからはリクルーター制度のメリット・デメリットについて、お伝えしていきます。
■導入するメリット
学生にとって社会人の中で一番近しい存在になることができる
リクルーターは、主に選考と関係がない場面で学生をフォローする役割です。
つまりそれは、就活生にとって「良きお姉さん、お兄さん」になれる可能性があり、何かあった際には、「だれよりも早く相談に乗れる」という立場にあるということ。
就活生だけでなく、誰しもがそうだと思いますが、あまり親しくない人よりも、日頃から自分に親切にしてくれる人の方が本音を話しやすいですよね。
そうした立場にリクルーターがなることができれば、就活生の気持ちの変化を機敏に感じ取ることができ、先手を取った学生対応が可能になります。
リクルーター制度の活用なくして、ここまで距離感の近い存在に企業がなることは非常に難しいので、導入がうまくいけばそれだけで、自社を選んでもらえる確率は跳ね上がります。
入社後のミスマッチを防ぐことができる
2つ目は「入社後のミスマッチを防ぐ」ことができます。
リクルーターを活用した面談の場では、学生の素の部分が見えやすいので、面接時の情報と併せて、自社への適性をより正確に判断することができます。
また、企業側だけでなく、学生側もネット上の情報や面接からではわからない「企業のリアル」を知ることができるので、お互いの認識のすり合わせにおいてとても有効的です
採用の効率化を図ることができる
突然ですが、
「内定を10名出したけど承諾は5名だけだった」
「学生の志望度をなかなか図ることができない」
こうした経験はございませんか?
学生からの志望度がわからないからこそ、「どの程度アプローチするべきなのか」が判断できず、採用にかける労力が増加してしまっているということがあるかもしれません。
まさにこうした手間、労力を減らすためにもリクルーター制度は活用できます。
リクルーターは学生の素の部分が見えやすい立場にあるので、
「この学生は自社に興味がないかもしれない」
「逆にこの子は興味を持ってくれているからもっとフォローしないといけない」
など、事前に学生の志望度をある程度把握することができます。
語弊があるかもしれませんが、「フォローするべき人材」と「そうでない人材」を見極めることができるので、学生ごとに適正なマンパワーがかけやすくなり、結果的に採用の効率化を図ることができます。
特に現在の新卒市場では、採用難易度から活動が予定よりも長期化する企業が多くある中で、採用計画に向け、対応業務の効率化を図ることができれば、企業側にとっては非常に大きな意味を持つと思います。
■導入するデメリット
これまで、リクルーター制度のメリットについてお伝えしてきましたが、
それだけでなく、デメリットも確実に存在します。
導入前にきちんと把握しておきましょう。
リクルーター制度のデメリットは主に下記です。
相性によっては学生の志望度が下がる
リクルーターは学生にとって一番近い立場にいるため、
対応の内容や相性によっては、学生に負のイメージを持たれてしまい、企業の意図と相反して、志望度が下がってしまう可能性があります。
特に、
・しつこい連絡をする
・学生の話を聞かず、一方的に話をする
・入社を強要する
など、学生からすると不快に捉えられてしまう間違った対応をとると、
SNSなどで拡散されてしまう恐れすらあります。
こうしたことが起りえる可能性があるため、リクルーターの選定には注意が必要です。
導入までのハードルが高い
リクルーターは、人事部ではない若手社員や現場社員の協力が必要不可欠です。
選抜された社員は、通常業務にリクルーターとしての業務が発生してくるため、負担も大きくならざるを得ません。
まさに社を上げて採用に取り組む必要があるため、導入調整にかかる時間や労力が必要で導入できる企業は増えてきているとはいえ、そこまで多くありません。
だからこそ、導入できれば大きな効果を発揮します。
かなりのマンパワーが必要になる
リクルーターは、基本的に「1:1」で担当に就くことになります。
1人のリクルーターが複数の学生を担当するのか、1人のリクルーターが1人のみの学生を対応するのかによっても、担当にかかる負担が大きく異なるため、導入にも注意が必要です。
こうした背景もあり、リクルーター制度を導入できる企業のほとんどが、新卒採用へと人的リソースを大きく投入することができる大手企業であるのが現実です。
リクルーター制度の必要性
リクルーター制度は、メリットも大きいですが、デメリットも無視できるような内容ではありません。
適切な学生対応とマンパワーを割ける環境が整わないままに導入してしまうと、対応によっては学生に負のイメージを持たれやすいため、注意が必要です。
そのため、実際の導入については社内で慎重な検討は必須と言えるでしょう。
まとめ
リクルーター制度は、導入ができれば、学生の志望度醸成や内定辞退防止など、採用成功のために大きな効果を発揮する魅力的な施策です。
忙しい普段の業務の中でデメリットの改善は難しいですが、学生対応だけでなく、社内で体制を整える時間を作るという意味でも、採用業務のアウトソースも1つの手かもしれません。
長文となりましたが、お読みいただきありがとうございました。
少しでも採用活動へと情報をお役立ていただけますと幸いです。
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