採用におけるイメージ戦略
「自社のターゲット学生に訴求できる、採用HPやナビサイトの構築がしたい!」「けど、そもそも自社のブランディングは、正確にできているのだろか」とお悩みの人事の方も多いのではないでしょうか?
ブランディング(=辞書的な意味を並べる、例、自社に対して顧客のロイヤリティや共感性を最大限に高めることで、独自の付加価値を創造し、競合他社との差別化を実現する活動)と一言で表現していますが、採用におけるブランディング構築は、採用市場の変化に合わせて見直す必要があります。今回は採用のおけるイメージ戦略として、ブランディングについて考えてみたいと思います。
事業ブランディング
まず、事業ブランディングについて考えてみます。
貴社の事業におけるブランド戦略について、ご理解されている人事・採用ご担当の方も多いかと思います。本稿では改めてその「事業におけるブランディング」についても見直してみたいと思います。
まず、貴社はどの様な業種・業界(Industry=I)で、
どの様なビジネスモデル(Buisiness=B)のもと、
どのような立ち位置・ポジション(Position=P)でしょうか?
また、事業上のベンチマークはいるでしょうか?貴社がトップシェアでしょうか?(Rival=R)
まずはこの4つの要素を「把握・理解」し、学生に対しても理解できるような平易な単語で「説明」できるようになっているでしょうか?
採用ブランディングと差別化
次に採用ブランディングについて考えてみます。
事業ブランディングと同様に、どのような業界でどの様なビジネスモデルの元、どの様なポジションにいるのか、競合はいるのか?など4つの基本的な要素に加え、新たに考え、注意いただきたい点がございます。
1つ目は、採用上の競合・ベンチマークとなる企業が、必ずしも同じ業界であるとは限らず、他業種・業界の企業がベンチマークとなりえるということです。
例えば、特定の地方でエリア限定採用をしている企業様であれば、同じエリアでエリア限定採用をしている企業様が、業種や職種こそ異なりますが、採用上の競合となりえることもございます。
2つ目は、そもそも貴社の募集要項・採用条件がそのエリアで一般的な内容と対照した際に、見劣りしていていないか?ベースラインをクリアしているか?ということです。例えばほか企業と比べて給与条件は同じでも、有給の取得日数が少なかったり、終業時間が遅いケースです。
ここまでお話をしますと、事業ブランディングにおいては競合がいなかった企業様でも、採用ブランディングでは競合となる企業があるとご回答になるケースも増えてきます。
そこで、必要になるのが、「競合との差別化」になります。
競合他社と比べて、何において優位に立っているのか(一方で、何において下位に立たされているのか)。現在働く貴社社員は、競合他社と比較した時に何を基準にして入社してくれたのか?今の内定者は何をもって貴社に志望しているのか?を把握、理解し、言語化しておきます。
学生が「XX」と聞いて、貴社をイメージできるか?
こうして、採用ブランディングが構築できてくると次に取り掛かるのが、学生が特定のワード(ここでは、便宜的に「XX」と表記します。)と聞いたときに貴社がイメージできるキーワードをいくつか設定しておく必要があります。
例えば、大手企業や有名企業の多くは、ある特定の単語を聞けばイメージができるようなキーワードをいくつも持っています。こうしたキーワードは、採用HP、ナビ、説明会など繰り返し使うことによって、効果をあげていくことが可能です。(ザイオンス効果と呼びます)しかし、繰り返しによるザイオンス効果は相手に対して+(ポジティブ)な内容である必要がありますので、ネガティブな表現や曖昧な表現には注意が必要です。
学生が「XX]と聞いて、自然と貴社をイメージできるには、5回目以降から効果が出ると言われています。
まとめと採用HPやナビサイト、資料への反映を
採用におけるブランディングについては、事業ブランディングの発想を基礎に、競合との差別化や、その中で得られたキーワードを繰り返し伝えることが重要となりました。こうしたキーワードをもちろん貴社の採用サイトやナビサイト、資料に反映することが大切です。また時代とともに学生にヒットする言葉も大きく変化します。数年前には利用しなかった単語や一般的に使われる様になることもございます。定期的に自社の採用ブランディングを見直すことを推奨するともに、迷われたらぜひ採用総研の各コンサルタントまでお問い合わせください。