
SPIEGEL4月号|3月末時点の26年卒市場動向調査(企業・学生調査)
SPIEGELとは?
株式会社採用総研が毎月発行している、就活生と新卒採用実施企業に関する動向調査です。シュピーゲルはドイツ語で「鏡」という意味。採用コンサルティング会社として、就活生と企業、どちらにも接点を持っている当社だからこそ発信できる、「採用のリアル」をありのまま映し出す鏡のようにお届けします。
調査概要
内容 |
2026年卒就活生・新卒採用実施企業の動向調査 |
調査期間 |
2025年3月26日~2025年3月28日 |
調査対象 |
弊社アンケートモニター |
調査方法 |
WEBフォームによる回答 |
目次[非表示]
- 1.SPIEGELとは?
- 1.1.調査概要
- 2.学生動向
- 3.企業動向
- 3.1.地域別 主要ナビサイト説明会告知社数 (4月1日時点)
- 3.2.マイナビ全国説明会告知社数と説明会実施方法別比較(4月1日時点)
- 3.3.内々定出し開始予定時期
- 3.4.マイナビ2027プレサイト 4月1日時点でのコース別掲載社数
- 4.学生アンケート
- 5.新入社員エッセイ<2025年4月入社>
- 5.1.大田桃菜<関西外国語大学卒>
- 5.2.深谷泰生<成城大学卒>
- 5.3.阿部美洸<青山学院大学卒>
学生動向
説明会参加率
■対面での説明会参加率は、13.2%減少
対面もWEBも昨年同時期に比べ減少しましたが、WEBは1.5ポイントダウンにとどまっています。
一方で、対面は13.2ポイントと大きくダウンしました。WEBの方が学生が集まりやすいため、昨年に比べ対面で開催する企業が減っていることも影響していると思われます。
それでもまだ6割近い学生が対面での説明会に参加していることを考えると、対面ならではのコンテンツなどを用意することで、志望度の高い学生の獲得につなげられるのではないでしょうか。
説明会平均参加社数
■3月末時点での説明会平均参加社数も前年比減少
説明会参加率と同様に、対面、WEBとも社数もダウンしています。要因としては、売り手市場を背景に、学生の行動量の減少が考えられます。
受けている企業の選考に通りやすく、早期に内定を獲得できているため、説明会に参加する基準を高く設定し、活動の幅が広がらない状況です。
面接参加率
■対面の面接経験者は6割
WEBも対面も前年同時期に比べ減少しています。
活動が早期化しているにもかかわらず数字がダウンしており、学生が企業を絞って受けていることは明白です。内定率も6割程度であることを考えると、対面面接を受けたことがある学生のほとんどが、内定までいたっているといえそうです。
面接平均参加社数
■3月末時点での面接平均参加社数は、対面は増加、WEBは減少
学生の活動量の低下を反映し、WEBでの面接参加社数は、前年同時期より0.5社減少しました。
一方で、対面での社数は0.7社増加しています。内定までに最低1度は対面での面接を実施する企業が多く、取捨選択の度合は強めつつ、学生が内定獲得のために企業に足を運ぶ時期が前倒しになっている結果であると考えられます。
平均内定率・社数
■内定獲得者はすでに約6割
内定率は昨年比14.8ポイント増加しており、昨年4月末の内定率に迫る数字になりました。
昨年の2月末から3月末までの内定率の上昇は10ポイントでしたが、今年は一気に20ポイント近くアップし、3月に内定を出す企業が非常に多かったことがわかります。
学生は内定を持っている企業との比較で、今後の活動企業を選択しますので、ますます学生を集めにくい状況になります。
企業動向
地域別 主要ナビサイト説明会告知社数 (4月1日時点)
◆首都圏
3月 |
4月 |
|
マイナビ |
9,297 |
8,420 |
リクナビ |
3,450 |
2,953 |
※マイナビは本社所在地が1都3県説明会開催地が1都3県・WEBの企業
※リクナビは本社所在地が1都3県/説明会開催地が1都3県
◆近畿
3月 |
4月 |
|
マイナビ |
3,686 |
3,305 |
リクナビ |
1,527 |
1,344 |
※マイナビは本社所在地が2府4県 説明会開催地が2府4県・WEBの企業
※リクナビは本社所在地が2府4県 説明会開催地が2府4県
マイナビ全国説明会告知社数と説明会実施方法別比較(4月1日時点)
◆今年3月との比較
3月 |
4月 |
|
説明会告知全企業数 |
24,451 |
21,305 |
対面 |
13,754 |
10,805 |
WEB |
19,753 |
17,498 |
※対面・WEBどちらも実施している企業を含む
◆前年4月との比較
25卒 |
26卒 |
増減 |
|
説明会告知全企業数 |
20,510 |
21,305 |
+3.8% |
対面 |
11,320 |
10,805 |
-4.5% |
WEB |
16,162 |
17,498 |
+8.2% |
※対面・WEBどちらも実施している企業を含む
内々定出し開始予定時期
■説明会告知社数は昨年同時期と比べ795社増加。WEB開催社数が伸びる
4月のマイナビでの説明会告知社数は、昨年同時期と比較して795社増加しました。首都圏では、3,4月合計で昨年は16,771社でしたが、今年は17,717社となっており、2か月で1,000社近く増加する採用意欲の高さになっています。
開催形式別に見ると、対面での開催企業については515社減少し、WEBは1,336社増加する結果になりました。対面形式の減少については、やはり学生が集まりにくいということが大きな要因であると考えられます。
内定出し開始時期は、前年に比べ1,2月が若干増加し、3,4月は減少しています。グラフにはありませんが、12月以前から内定出しを行っている企業が増加していることは間違いない状況です。
マイナビ2027プレサイト 4月1日時点でのコース別掲載社数
■マイナビ2027プレサイト 超早期化市場の加速
マイナビ2027の4月1日時点でのコース掲載社数は4,500社を超え、また掲載コース数は1万コースを超える結果になりました。6月1日のプレサイトを待たずして採用活動を開始する「超早期化時代」の幕開けといえます。
また、掲載コースは企業の負担が少なく、学生も興味を持ちやすい1day仕事体験が最も多くなっています。
学生アンケート
内定獲得時期は「2024年3月以前」から右肩上がりに増加していき、「2025年3月」が最も多い結果となりました。
またプレ期間に注目すると、「2024年12月」が11.8%と初めて二桁台にのっています。企業側が早期に接触した学生に対して、年内で区切りをつけるように内定出しを行う企業が増加していると思われます。
「2025年2月」では20%を超え、プレ期間での山場になっています。
プレ期の秋冬から活動をスタートしている企業も、1~2か月程度で内定出しまで進められるのであれば、3月までの内定出しを意識した採用設計をする。というのも一手となり得ます。
「5月中」までに終わらせたいが28.1%と、最も多い回答となりました。
昨年同時期では、今年同様「5月中」が20.3%と最も回答を集めたものの、「7月中」が19.3%、「特に考えていない」が18.0%と、夏休みまでの活動を視野に入れていたり、期限を定めていない学生も多数いました。しかし今年の調査では、「7月中」は11.7%、「特に考えていない」は4.5%と大幅に減少し、その分、「6月中」までに終わらせたいという結果に偏りました。内定獲得時期の早期化に鑑みると、完全終了のタイミングも徐々に早まってきているといえます。
「マイナビ」が95.2%と、前月同様一位を維持しています。前月との違いをみると、2位の「リクナビ」が79.9%から47.6%大きく減少し、前月では4位だった「OfferBox」が「ONECAREER」を抜いて3位につけています。3月に入り、主な情報収集源となるナビサイトの利用は、ひとつのサービスに絞る傾向が見てとれます。ただし、「OfferBox」と「ONECAREER」は、どちらも利用率自体は前月より約10ポイント上昇しています。
説明会や選考で忙しい中でも、スカウトによる企業選定や、選考を希望する企業の口コミ閲覧は継続していると思われます。
本命企業は「2~3社」という回答が、80.3%を占めました。学生ごとのエントリー社数にもよりますが、決して多いとはいえない結果です。
学生に企業が選ばれる時代になっているからこそ、自社が本命企業といってもらえるような志望度醸成が必要です。
「実際の業務内容の具体的な事例」が81.1%と圧倒的な得票数を集めました。続けて「福利厚生や働き方の説明」(42.8%)、「社員のリアルな体験談(仕事での失敗・成功など)」(41.3%)が僅差で続いています。それを知ることで、学生がその企業で働くイメージを持ちやすい項目が上位にきている印象です。
また、「先輩社員との座談会」では、登壇社員の年次により差があるのが特徴的でした。1~3年目社員では23.7%と一定数の回答を得ていますが、5年目以降になると4.8%と一桁台になります。ただし、これは単に座談会のような場では若手社員を登場させる企業が多く、5年目以降の先輩社員と話す機会に恵まれにくいことも要因として挙げられます。
最後に、「経営層からのメッセージ」は得票数がゼロという結果になりました。しかしトップセミナーは、内容によっては特定の学生に対して非常に強い印象を残す場合もあります。説明会の学生受けが良いことは重要ですが、あくまでも、貴社のターゲットに合わせた内容構築を推奨します。
「企業選びや比較のポイント」が82.6%、続いて「早期にやるべきだった就活準備」が60.2%と、就活準備・対策に関する回答が上位2項目を占めました。
あくまで学生個人の準備に関わる内容ですが、たとえば早期のインターンシップやオープン・カンパニーなどで、就活の不安を解消するアドバイスを実施することで一定数の学生のニーズを満たせるのではないでしょうか。
また、「内定後や入社後のリアルなギャップ」(55.1%)については、説明会や面談の場などで解消できる内容ですので、できるだけ選考の早いタイミングで伝えることをおすすめします。
「SDGsへの取り組み」が90.4%と高い得票数を得ました。昨今、世界的に話題になっているテーマですが、企業選びにおいてはあまり重視されないようです。
また2位の「平均勤続年数が長い」についても、62.0%と過半数を占めています。終身雇用の概念が薄れ、転職も視野に入れたキャリアプランを考えている世代にとっては、あまりメリットになりづらいです。
「ある」という回答が71.3%と過半数の回答を得ました。3月末にもかかわらず、ほとんどの学生が面談に参加しているようです。
「面談」という手法が、最近の採用市場で一般的になってきていることがうかがえます。
とくに、プレ期間から早期で活動している企業などは、学生の繋ぎ止め施策として活用している事例も多く、学生の志望度や理解を深める場として有効といえます。
最大「2回」という回答が45.2%と最も多い結果となりました。
しかし、「1回」のみが26.7%で、残り73.3%の学生は2回以上参加していることを考えると、企業側がかなり細かく面談の機会を設けている様子がうかがえます。
すでに面談を導入している企業は、競合他社の面談回数によっては、「1回」だけでは印象が残りづらくなっています。
「実際に社員と話してみて、合わないと感じた」が53.8%と1位になりました。2位は「なんとなく興味が薄れた」(36.9%)で、とくに明確な理由はなく、辞退にいたっているようです。
1位に関しては、入社後のミスマッチという点を考えると、企業・学生双方にとってメリットがある理由だといえます。
しかし、「なんとなく興味が薄れた」については、企業側の対応次第では繋ぎ止めが可能だと思われます。
連絡の頻度を増やしたり、SNSなどを使って社内行事や社内の様子を配信したりと、学生を飽きさせない工夫が求められます。
社内部活については、「ある」と「魅力に感じる」と答えた学生が合計66.8%と7割近くを占めました。多くの企業で取り入れている制度ではないと思いますが、だからこそ社内交流が活発な会社という印象を与え、学生からの高評価を得ています。
「完全週休二日制」が90.4%とほとんどの学生が選択しています。2位は「転勤なし」(62.0%)、3位は「ワークライフバランス」(52.4%)と、働き方に関わる項目が上位を占めています。
4位からは「個別面接」、「人物重視の採用」など、選考方法に関する項目が見受けられます。一方、「書類選考免除」「筆記試験なし」などの、選考の負荷を軽減するようなワードについてはさほど上位ではありませんでした。
初任給については、「30万~34万円」だと高いと感じるという回答が52.4%と半数を超えました。
「25万~29万円」についても28.7%と一定数回答を得ていますが、世間で話題になっているベースアップの影響か、「30万円」の壁のようなものができつつあると感じます。
低いと感じる初任給については、「15万~19万円」が76.0%と圧倒的な回答を得ています。「20万円~24万円」は24.0%となっていますが、大卒初任給の平均が「23万7,300円」(出典:厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」)と、平均額に収まっているにもかかわらず「低い」と感じている層が一定数いる状況です。
新入社員エッセイ<2025年4月入社>
大田桃菜<関西外国語大学卒>
はじめまして。本年度より新たに入社いたしました、大田桃菜と申します。よろしくお願いいたします。大阪生まれ、大阪育ちの生粋の大阪人です。
中学、高校時代はテニス部に所属していました。部長としてチームをまとめて目標に向かって頑張ってきました。大学時代は、海外旅行が好きな友達に出会い11か国を旅しました。1番思い出に残っているのは、ヨーロッパ周遊です。今までテレビや教科書で見ていた建物や景色を初めて見た時の感動は忘れられないです。イタリアのフィレンツェの夕暮れは圧巻なのでぜひ見ていただきたいです。フランスのパンオショコラも別格です。
弊社では、部長だった経験を活かして率先して自ら動き、たくさんの方の意見に耳を傾けて働いていきたいと思います。これからもいろいろな経験を積み重ねて、成長していきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
深谷泰生<成城大学卒>
初めまして!今年株式会社採用総研東京支社入社したての深谷泰生です!
東京生まれ東京育ち、190センチ、90キロのビッグシティボーイです!
中高大と野球とバスケをしていてスポーツ少年でした。
趣味は麻雀とバスケ、飲み会も大好きです!
これから始まる社会人生活にワクワクしていてやってみたいことが多くあります。
社会人と学生の大きな違いは責任感だと思います。
アルバイトでは得ることのできない達成感や信頼、人同士のつながりを大切に一年目の大事な時期を過ごしていきたいと考えています。
体だけでなく心と声をビッグにして、会社を盛り上げていきます!
何卒宜しくお願い致します。
阿部美洸<青山学院大学卒>
始めまして。本年度より採用総研東京オフィスで勤務させていただく阿部美洸と申します。下の名前は「みひろ」と読みます。
覚えづらいので阿部ちゃんと呼んでいただくことが多いです。
学生時代は、社交ダンス部、書道部、ディズニーサークルなど珍しい団体に参加していました。
新しいことに挑戦することが好きなので、仕事においても幅広く様々なことに挑戦していきたいです。
また、飲食店のアルバイトを高一から七年間続けた経験から、継続力にも自信があります。
弊社では、東京オフィスのアウトソーサーとして、今まで培ってきた積極性や根気強さを活かして先輩のサポートだけでなく、自主的に行動することを心掛けていきたいです。
また、未熟ではございますが、お客様と学生の架け橋として少しでも貢献できればと考えております。
よろしくお願いいたします。
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