今からできる内定辞退を防ぐ方法
採用活動において内定辞退防止は最重要課題の一つですが、これと言った絶対的な防止方法は無いのが現実です。
とは言えできる限り、辞退を防ぐためにできる事を考える必要があります。
今すぐできる内定辞退防止の方法についてご紹介します。
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内定前の選考過程が内定辞退を防ぐ
そもそも、学生はどういう基準で入社企業を選ぶのでしょうか?
業種、職種、企業規模、売上、将来性、もちろん様々な要素がありますが、これらハード面は簡単に変える事はできませんし、逆にこれらのハード面が強いのであれば、そもそも辞退に悩む事はありません。
学生が就職先を決めたポイントとして、「採用選考・面接の内容が良かった」が上位にあがります。
また、その傾向は第一志望より第二志望、第三志望の企業に就職した学生の方が強くなります。
学生は当初はナビや企業研究から得られる情報(ハード面)から第一志望の企業を絞り込んでいきますが、説明会や面接を通じて、最終的な就職先を選んでいるのが伺えます。
逆に言えば、企業側は採用選考や面接で第一志望をひっくり返す事ができると言えます。
それでは選考過程でどのようなアプローチをする必要があるのでしょうか?
自分の会社を知ってもらう
内定辞退を防ぐ一番の方法は選考過程にあるのがわかります。
選考過程で相互理解を深める事が辞退防止につながります。
簡単に差別化できる売上や企業規模などハード面で勝負できるならそれを売りにしていけば良いですが、それがない中小企業は、ハード面ではなく、社風、人間性、貴社ならではの仕事内容等など、ソフト面を伝えていき学生に自社を理解してもらう必要があります。
ただ、理解と言っても、学生が望んでいない事、知りたくないことを伝えても学生には刺さりません。
学生が何を重視しているのか?を理解する、応募学生を理解する事で相互理解が生まれます。
それでは学生が知りたい事、学生に刺さる事とは何でしょうか?
仕事軸と人間軸
まず、学生の企業選びの軸として、大きく二つの軸があります。
仕事軸と人間軸です。
面接時の志望動機から、その学生の軸がうかがえると思います。
仕事軸の学生
面接時の志望動機や企業を選ぶ基準に将来性や、仕事内容、仕事の特徴を言う学生です。
ある程度やりたい事が明確ですので、内定出し後の承諾も辞退も早く決断してくれます。
逆に、この軸の学生に、内定出し・最終選考時に承諾を待って欲しいと言われた場合、自社が第一志望である可能性は低く、滑り止めになっている可能性が高いです。
選考過程で仕事内容や将来性など伝えていき、やりたい事と自社がマッチしているのを伝えていく必要があります。
マッチしない場合、なかなか過程でひっくり返すのは難しい学生でもあります。
人間軸の学生
面接時の志望動機や企業を選ぶ基準に社風や、社員の人間性などを言う学生です。
仕事軸と違い明確な正解が無いので、複数の内定を持ったまま、なかなか決めきれなかったり、選考企業全ての選考が出そろってから就職先を決めようとしたりします。
このタイプの学生に承諾を待って欲しいと言われた場合、本当に悩んでいる、就職先を決定する決め手に欠けている場合が多いです。
社会人から見ると優柔不断で意思がしっかり持ててないように見える事もあるかもしれませんが、多くの学生は就業経験も無く何ができるのか、したいのかもわかっているようでわかっていないので、仕事軸で就職活動をしているようで、実は人間軸の学生が大半です。
これらのポテンシャルを秘めつつも決めきれない学生をひっくり返していくのが、中途採用にはない、新卒採用ならではの醍醐味です。
歩留まり率=接触回数×10%
昔から新卒採用業界で言われるセオリーに「歩留まり率=接触回数×10%」があります。
採用コンサルタントがその企業の歩留まり率を図るのに、何回面接しているのかを聞いて大体の歩留まり率を仮定するのですが、もちろん企業や採用担当者にもよるので絶対のものではありませんが、大体の目安にはなります。
これは、結局、接触回数が多いと相互理解が深まり、辞退防止につながっているからです。
単純なようですが辞退を防ぐにはできるだけ接触回数を増やして話をするのが一番です。
特に人間軸の学生は、結局は正解がありませんので、接触回数が多く、たくさんの社員と会った企業に納得して就職を決める傾向があります。
社長、人事担当者だけでなく、できるだけたくさんの社員と会わせ、接触回数を増やし相互理解を深めてください。
説明会・選考に一般社員を参加させる
説明会や選考を人事だけで完結してしまっている企業は、一般社員を参加させる事を検討してみてください。
座談会や会社見学での質問会でもかまいません。学生と社員が話す機会を設けてください。
学生からは人事はあくまで広報であり、社長は会社の看板なので、大事ではありますが絶対の信用はしません。
口下手でもかまいません。多少会社のダメな事を話してしまってもかまいません。一般の社員から仕事や会社の話をしてもらう事で、学生は会社を信用し、理解を深めてくれます。
*ハラスメントや差別発言など最低限の面接官知識には注意してください。
OB・OGリクルーターは接触回数増加のため
意外かもしれませんが、大手企業も接触回数を増やす採用手法を取り入れています。
大手企業や昔からよく取り入れているOB・OGリクルーター制は正にこの考え方を前提にしています。
コロナによりWEB面接やWEB説明会が一般化したため、減ってきていますが、座談会や学校訪問を重視する事で、多くのリクルーターが何度も接触し、多い企業だと1人の学生に10名以上のリクルーターが接触している場合もあります。
中小企業でも卒業ゼミを通じて大学に先輩社員を派遣する事もできます。
これも接触回数になります。
フィードバック選考の導入
学生の就職活動中の不満にフィードバックが無い事がよく上がります。
フィードバック選考と言えば難しく聞こえますが、なぜその学生を合格にしているのか、内定を出そうと思っているのか、学生に伝えてください。
接触回数の増加になりますし、相互理解にもつながります。
難しいようなら適性検査の結果を伝えるだけでも十分効果があります。
注意しないといけないのは、上から目線でのフィードバックにならないよう伝える必要があります。
まとめ
いかがでしょうか?
内定辞退を防ぐのに絶対の方法はありませんが、まずは接触回数を増やす事が大事です。
採用活動は極論ですが、マッチした学生との接触数と接触回数が確保できていれば成功します。
当社が提供する採用業務のアウトソーシングも、単なる事務作業の代行ではなく、採用担当者が学生との接触数と接触回数を確保するための戦術だと考えています。
接触回数を増やすための施策のご提案もいたします。
一度お気軽にお問い合わせください。