24卒採用市場と25卒採用市場の予測
24卒採用はグランドオープンから4ヶ月経ち、25卒採用プレ期間の掲載も本格的に始まりました。
近年の新卒採用は、少子高齢化の影響から売り手市場の傾向が強くなっています。
ナビの効果も年々減少傾向ではありますが、ダイレクトリクルーティングの急成長などナビ以外の採用ツールも充実してきました。
25卒以降の新卒採用で、例年の新卒採用計画のままでいいのか、どのツールを使えばいいのか悩まれることも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「24卒採用市場からみた25卒採用市場の予測」について書かせていただきました!
目次[非表示]
- 1.24卒採用の振り返り
- 1.1.24卒採用市場概況
- 1.2.24卒インターンシップ期間の振り返り
- 1.3.24卒3月1日広報解禁後の動向
- 2.24卒採用で一体何が起こったのか
- 3.25卒採用の展望
- 3.1.インターンシップ期間の活動
- 3.2.出会えた学生を離さないための工夫
- 3.3.母集団形成に向けた施策
- 4.まとめ
24卒採用の振り返り
24卒採用市場概況
24卒の求人倍率は、1.71倍という結果となりました。
コロナ禍に伴って、採用活動停止を余儀なくされた企業もあったため、一時は求人倍率1.5倍まで落ちたこともありました。
コロナ禍も落ち着き、求人倍率はコロナ禍前の数字に戻りつつあります。
そのため、学生の取り合いが激化していくことが予想されます。
その中でも、求人倍率を従業員規模別でみると、300人未満の中小企業の求人倍率は6.19倍と、前年から0.88ポイント上昇しています。
業種別では、建設業の求人倍率が7.70倍と、昨年から6.04ポイント上昇、流通業の求人倍率が10.49倍と2.72ポイント上昇しております。
特に従業員300人未満の中小企業、建設業、流通業の採用意欲が回復、増加傾向にあることが見て取れます。
24卒インターンシップ期間の振り返り
24卒学生でインターンシップに参加経験がある学生は92.6%と、昨年より1.3ポイント上昇していました。
参加時期としては、8月が33.4%と1番高く、82.4%の学生が8月までにインターンシップに参加していました。学生の動きが、年々早期化していることが分かるデータではないでしょうか。
24卒3月1日広報解禁後の動向
24卒3月1日広報解禁後の内定率は30.3%と、選考が早期化していることが見てとれます。
これまでの「3月1日=広報解禁」という認識からずれてきていると言えます。
そのため、3月1日のマイナビ掲載企業1社あたりのエントリー数は年々、減少傾向にあります。
24卒採用で一体何が起こったのか
考察①:インターンシップの意味合いの変化(早期活動開始)
年々、インターンシップ期間での学生の行動量が増加しています。
インターンシップ期間に10社以上にエントリーする学生が20.7%と、23卒の17.7%に比べて3ポイント上昇しています。
また、インターンシップ参加時期としては、夏休みの8月、9月の次に12月が参加率としては高くなっていました。夏と秋冬選考と2クールに分けて採用活動を行う企業が増えています。
そのため、夏インターンシップ(8月・9月ごろ)で出会った学生と第2接触を図るタイミングが10月・11月になり、学生の動きとして10月・11月に新たな企業のインターンシップに参加しようという動きが鈍くなったのではないでしょうか。
考察②:学生の意思決定のプロセスの変化とチャネルの多様化
24卒学生は企業と接点を持つ際に、「比較検討」「確認」のフェーズがあり、慎重な行動を取る学生が増えています。
大学入学と同時にオンライン生活を強いられたため、自ら情報を集めて取捨選択することが当たり前になっています。
就職活動においても、情報収集し検討を繰り返すという意思決定を行う傾向が強いです。
就職活動ツールも多様化しており、学生はツールの特徴に合わせて情報収集をしています。
特定の企業はメガサイト、自分が知らない企業は逆求人サイトといったようにツールを使い分けて利用している学生が増えてきています。
25卒採用の展望
24卒採用の状況を踏まえ、25卒採用では下記3点が採用成功の鍵を握っているでしょう!
インターンシップ期間の活動
「3月1日の広報解禁が採用活動スタート」という考えのままですと、採用成功に黄色信号になる恐れは十分にあると思います。
25卒採用でインターンシップを実施する企業は、24卒採用時より増加しています。
インターンシップ期間での採用活動に注力している企業が増えてきているので、置いて行かれないようにする必要はあるかと思います。
引用:採用総研SPIEGEL6月号
出会えた学生を離さないための工夫
年々、ナビの効果が減少傾向にあります。
また、エントリー数という概念がすでに形骸化しています。
接触学生数とその後の選考参加学生数にコミットし、内定までつなげる考え方の方が採用市場から見ても良い作戦になることでしょう。
近年、学生とのやり取りでLINEを活用する企業も増えてきております。
LINEの方がメールよりレスポンススピードが速いですし、メールを見る習慣があまりない学生に合わせたコミュニケーションツールを利用する価値は大いにあります。
母集団形成に向けた施策
24卒の母集団形成を踏まえ、各社テコ入れが予想されます。
採用活動時期を早めることも母集団形成の施策として有効ですが、「マス採用×逆求人採用」も有効な施策の一つです。
近年ダイレクトリクルーティングは、一気に利用企業、利用学生が増えてきており、中にはダイレクトリクルーティングサイトだけで就職活動を終える学生も増えてきています。
ナビサイトだけでは採用目標人数に届かなくなってきた企業、ナビサイトではなかなか見つけてもらえない企業、採用ターゲットが集まらない企業などにはおすすめの手法になります。
これまでとは違ったベクトルの採用活動はいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。近年、新卒採用の難易度が上がってきております。
ぜひ、24卒採用の振り返りや、25卒採用の計画立案にお役立ていただければ幸いでございます。
変化の激しい新卒採用の市場ですが、採用に関するコラムをアップしてまいりますので、引き続き愛読いただけますと幸いでございます!
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