初めて新卒採用担当者になったら~最初にやる8つの仕事~
新卒採用担当者は企業の業務の中でも、特に特殊な業務です。もし前の部署が人事部以外の部署だと何をしていたのかさっぱりわからないのではないでしょうか?
そんな初めて新卒採用担当者になった方に、最初に何から手を付けたらよいのか、ご紹介します。
目次[非表示]
- 1.新卒採用担当者とは?
- 2.新卒採用担当者になったらする事
- 2.1.採用計画の立案
- 2.2.採用手法の選定
- 2.3.求人原稿の作成
- 2.4.応募母集団の形成と管理
- 2.5.選考フェーズの策定
- 2.6.内定者フォロー
- 2.7.入社フォロー
- 2.8.新卒採用予算の予算取り
- 3.まとめ
新卒採用担当者とは?
「新卒採用担当」とは、人事部門の一角で、高校・大学・大学院卒業見込の学生を対象とした採用活動である新卒採用、社会人経験のある求職者を採用する中途採用、アルバイト採用など各種採用活動の中でも、特に新卒採用を担当する者のことを指します。
人事は組織形成と事業発展の重要な役割を担っており、企業の成長を支えるのは人材ですから、採用の成否は長期的な戦略に直接影響を与えます。そのため採用担当者は、「必要な人材の確保」を主な目的として企業の成長に貢献しています。
近年、優秀な人材の確保は一層困難になっています。それは日本の少子化や労働力人口の減少、グローバル化、働き方や価値観の多様化等が原因です。自社と相性の良い優秀な人材を見つけるためには、採用担当者が戦略的な計画を立て実行することが必要です。
新卒採用は企業の永続的な発展を担う若手採用が目的となりますので、採用業務の中でも重要な業務タスクとして考えられる企業が多いです。
中小企業などでは採用担当者と人事担当者が兼任している事が多いですが、本来は業務領域が違い、採用担当者は採用関連の業務にフォーカスします。大企業では採用業務の中でも、新卒採用や中途採用など採用活動も細分化されています。
また、似た業務にリクルーターという職務もあります。採用担当者は通常、人事部門に所属し、専門的に採用業務を担当しますが、リクルーターは各部署に所属し、スカウトやフォローアップなど採用活動を補佐します。リクルーターシステムは、先輩社員が後輩学生に自社の情報を伝える手法として広く用いられていますが、業務と採用を兼ねるため、全体の調整は採用担当者が行います。
新卒採用担当者になったらする事
それでは具体的に新卒採用担当者になったら、業務内容に即して、具体的に何をしていく必要があるのか説明していきます。
採用計画の立案
まずは、新卒採用の計画策定をしていきます。初めに、採用部署と採用人数の確定が必要です。その後、求める人物像を明確にします。経営層や上司、各部署に確認してください。
さらに、自社で初めての新卒採用の場合、採用理由や目的を経営層と共有し、共通認識を持つことが大切です。
また、採用人数だけでなく、採用するべき理想の人材像を具体的にしてください。部署ごとに異なる採用イメージを定義しましょう。これにより、「採用した人材が思っていた人物と違う」というリスクを避けられます。
ここで注目するべきは"ペルソナ設計"です。具体的には大学や専攻、保有資格などのスキルだけでなく、個々の人物像も設計します。自社の風土に合う人材はどのような特性を持つべきか、また、行動力と思考力、拙速さと慎重さ、反抗心と従順性といった相反する特性のどちらを重視すべきかという点も検討していきます。
次に、新卒採用の基本的なスケジュールの確認が必要です。就職協定が大きな影響を及ぼす一方、最近ではインターンシップの普及やダイレクトリクルーティングといった新しい採用手法が増えています。このため、自身が就職活動を行った時と比べて採用スケジュールが大きく変わっている可能性もあります。大手就職情報サイトや新卒採用支援企業から最新の情報を規模大きめにつつかみ、採用活動を進めてください。
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採用手法の選定
もとめる人物像や人数が確定したら、 その次にはどんな方法でその"理想の人材"を探すかを決めます。ニーズに応じて最適な採用手法を選びましょう。
それらの学生に届く広報手段について検討します。 新卒採用は中途採用と違い、スタートとゴールの日程が決まっており、日本中の企業が一斉に活動します。ただ待っているだけで期間内に応募が来る会社はなかなかありません。 何かしら学生に自社の事を知ってもらう広報手段を検討する必要があります。 過去の手法を踏まえ、何がベストな手法なのか検討します。
採用手法は年々トレンドが変化します。自分の就職活動の経験に捉われず、常に最新の採用トレンドの把握が必要です。
(主な新卒採用の広報手段)
・就職サイトへの掲載
・自社HPの採用ページ
・就職イベントへの出展
・大学就職課への働きかけ
・大学教授への働きかけ
・ダイレクトリクルーティングサービスの利用
・新卒紹介の利用
・入社案内などツールの作成
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求人原稿の作成
採用手法が決定したら、それらメディア、媒体に掲載する原稿や募集要項の作成です。
自社の求める人物像が入社したいと思う自社の魅力は何でしょうか? 今の学生が企業に求めるものは何でしょうか? 福利厚生?仕事のやりがい?働く社員?給料?休み?将来性? 自社の魅力について定義づけをしていってください。 社内ヒアリングをしても良いかもしれません。 将来ビジョンなどは社長や経営層に確認も必要です。 そして他社と比べていたらないものがあるなら、改善できないか考えましょう? 手当や給与など新卒採用をしている企業を見て、遜色ないか考えましょう。
取材や撮影など外部に依頼する事も多いです。自社の魅力や、入社動機など意外と社内にいると見えなかったり、思い込んでいたり、今の学生のニーズと合わない内容をアピールしたりしてしまいますので、採用コンサルタントや採用支援会社など外部のプロに協力してもらう事が大事です。これが人材探しの一番の武器!具体的で魅力的な内容を心がけましょう。
ダイレクトリクルーティングのスカウト文面や、学校訪問の求人票作成、入社案内作成などもここに含まれます。
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応募母集団の形成と管理
採用原稿ができたら、応募者を募ります。新卒採用では社会人経験の無い学生が対象となりますので、応募学生をインターンシップや説明会に動員して、企業理解・仕事理解を深める事が一般的です。働いたことのない学生に自社の理解を深め、魅力づけをどうしていくのか、説明会のコンテンツを考えるのも重要です。
採用市場全体のスケジュール感から、自社に合った採用スケジュールを検討します。
かならずしも全体のスケジュールに合わせる必要はありませんが、かと言って早すぎたり遅すぎてもうまくいきません。
いつ広報を開始して、インターンや説明会をいつどのような規模で開催するのか、選考・面接はいつ?内定出し、その後フォローなど確定していきます。
広報して応募してきてくれた学生に、自社に入社してもらうためにはどんな説明会やインターンをする必要があるでしょうか?
社内の協力はどこまで得られるでしょうか?
インターンは現場でできますか?
説明会には社長や若手社員に参加してもらえそうですか?
新卒採用は説明会や面接が一時期に集中します。採用繁忙期のスタッフは確保できますか?
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選考フェーズの策定
説明会に参加後、応募してくれた学生からベストな人材を選び出す選考のステップです。エントリーシートや面接など書類選考、筆記試験や適性試験、面接を通じて人物の素晴らしさを確認します。ここも未経験の学生を採用しますので、どのような選考手段が優秀学生を見極められるのか選考手法の選定が重要となります。
面接の手法は?面接官は?
採用活動をシュミレーションして必要な業務と人員を確定していきましょう
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内定者フォロー
最終的に内定者になった人たちを大事にフォローします。特に優秀学生ほど多くの内定を獲得しがちです。自社を選んでもらえるようなやり取りを心掛けましょう。
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入社フォロー
最後に、内定者が快適に働けるような環境を用意します。新入社員研修まで新卒採用担当者が担当する場合が多いです。採用活動は入社後のサポートも含めて!長く働いてもらえるよう、サポート体制を作りましょう。
以上が、新卒採用担当業務の基本的な流れです。ひとつひとつを大切に進め、ベストな人材を採用していきます。
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新卒採用予算の予算取り
採用計画の全体が確定すると、どれくらい採用に向けて予算が必要か見えてきます。
広報以外の予算についても検討し、全体の採用予算を確定し予算取りしていきます。
(新卒採用にかかる主な予算)
・採用広報費
・採用管理システム
・大学や地方説明会などへの出張費
・採用業務アウトソーシング、コンサル、スタッフ派遣
・説明会・面接会場費
・面接学生の交通・宿泊費
・内定者フォローにかかる費用
・入社研修費
過去、前任担当者の採用スケジュールや広報手段、採用業務を参考に、必要であれば見直してください。
もちろん、全体のスケジュールに合わせるのが正解かどうかはわかりません。
あえて、全体的なスケジュールと違う動きをしている企業もあります。
就職ナビに掲載するのが一般的だからと言って、載せとけばよいというものでもありません。
ダイレクトリクルーティングやLINEなど、新しい採用手法も取り入れていかないといけません。
社内で考えるだけでなく、就職情報会社や採用コンサルタントなど外部の声も参考にしてください。
まとめ
新卒採用は自社の未来を担う一大プロジェクトです。
その担当者になったと言う事は大変な重責だと思いますが、会社の将来を任されたという事でもあると思います。
正解もないし100点満点もない、難しい仕事ですが、そのやりがいは大きいと思いますので、頑張ってください。
私たちもお手伝いいたしますので、発注するしない問わず、遠慮なくご相談ください。
何かしらご支援はできるかと思います。
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